2009年03月09日

カップ焼きそば

 小学生の頃の記憶。カップ焼きそばを食べようとしていた。普段なら三分たって、ちゃんとお湯を捨ててソースをかけるのに、その時は何故かお湯を捨てるのを忘れて、そのままソースをかけてしまった。
 思考がとまって、動揺していると、父がやって来て、これは自分が食べるからもう一個作れと言った。僕は言われるがままにその失敗作を父に渡し、新しくカップ焼きそばを作った。子供の頃の数少ない父についてのやさしさの記憶だ。
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2006年04月23日

献立表

 小学生の頃、給食の献立表を見るのが楽しみだった。みんな、そうなのかな。好きなものがあると、その日が待ち遠しかった。逆に嫌いなものがあると憂鬱な気分になった。

 もうずっと食生活が偏っていて味覚が麻痺しているような気がしているので、献立表を作って、もっと自炊生活に力を入れようかなあと思った。でもそうすると好きなものばかりになってもっと偏った食生活になるかも知れないなあ。
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2005年12月13日

寝台車と雪とロックンロール

高校の修学旅行。寝台列車の旅。
狭いベッド。言いようのない切なさが漂う空間。

真夜中、上のベッドの級友がwalkmanでルースターズを聴いていた。
イヤホンからもれてくるその音はとてもカッコよくて僕は興奮した。
僕もルースターズが聴きたいと思った。

関西に着く頃、外は雪景色だった。真っ白い大阪駅。誰もいないホーム。
列車の中だけが熱かった。

頭の中でずっとルースターズが響いていた。
はやくルースターズが聴きたいと思った。


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2005年12月11日

えっち

幼稚園の時、クラスにとびきりの美少女がいた。
日本人離れした顔立ちで本当に綺麗だった。

冬になると教室の真中にストーブを置いて、その周りを机で囲んだ。
休み時間、僕はその机の輪の中で遊んでいた。
その女の子は机に座って本を読んでいた。
何を思ったのか僕は四つんばいになってその女の子に接近していった。
僕は机の下にもぐり、女の子のスカートの中に頭を突っ込んだ。
女の子は驚くわけでもなくスカートの上から僕の頭に手を置いてしばらくじっとしていた。
そして「えっち」と一言だけ言った。
僕はスカートから頭を出し、恥ずかしくなって運動場に駆け出して行った。

近くの幼稚園の横を通った時、そんな事を思い出した。
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2005年09月11日

おやつ

 子供の頃、家におやつが買ってあるといつも一度に全部は食べられなかった。例えば「お徳用チョコレート」みたいなものがあると親が一回に五個ずつとかしかくれないのだ。まあ、それで怒ったりはしなかったけど、漠然と「もっと食べたいなあ」とは思っていた。だから毎回、与えられたおやつを大切に食べた。

 大人になって、子供の頃の反動なのか「お徳用チョコレート」なんかを買うと一回に食べてしまうようになった。ポテトチップスでも何でも一緒だ。気に入ったものがあると毎日でも何個でも食べ続けてしまうのは子供の頃の記憶が何かしら影響を及ぼしているのかも知れない。
 最近はさすがに「お徳用チョコレート」を一度に全部食べるようなことはなくなった。やはり適量を少しずつ味わって食べるのがいい。でもハーゲンダッツのストロベリーだけはいまだにそうはいかないのだ。
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2005年03月26日

カエルさん、ごめんなさい

 子供は時として残酷な遊びをするものだなあと思う。そう言う僕も子供の頃、残酷な遊びをやった事がある。

 小学五年生の時に繁華街に近い場所から郊外ののどかな風景が残る方へ引っ越しをした。近くには田んぼがたくさんあって、家は山の麓にあった。
 その田んぼの中を小さな小川が流れていて、カエルがたくさんいたのだ。綺麗な水の中を気持ちよさそうに遊んでいるカエルめがけて小石をぶつける。命中するとカエルは意識を失ってぐったりしたまま小川を流れてゆく。でもすぐに意識が戻ってまた動き出すのだ。
 カエルが死なないように小石を軽くぶつけるのがポイントで、小石がぶつかって意識を失ったカエルが水に浮いて流れてゆくのを見るのが何故か好きだった。
 カエルを殺そうという気持ちはないけど、それでもやはり残酷な遊びには違いないなあと今では思うのだ。
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2005年02月27日

回転饅頭

 子供の頃、「回転饅頭」が好きだった。「回転饅頭」とは、こちらで言う「今川焼き」の事だ。僕はいつも白あんの入ったものを食べた。これは断然焼きたてがおいしくて、冷めると皮が固くなっておいしくないのだ。今読んでいる佐伯一麦の本に「回転焼き」というものが出てきて、きっと同じものだなあと思って、仙台の方でも同じような呼び方をするんだなあと嬉しくなった。
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2005年02月26日

いきなり饅頭

 子供の頃、母がよく「いきなり饅頭」を買ってきた。「いきなり饅頭」とはもちもちっとした皮の中にさつまいもとあんこが入っていて蒸してあるもので、熊本地方の家庭のおやつとして食べられてきたものらしい。
 熊本の方では「いきなり団子」と言うらしいが僕の住んでいたところでは「いきなり饅頭」と言っていた。さつまいもとあんこの相性はばつぐんでおいしいのだ。もうずいぶん食べていないので、久しぶりに食べたいなあと思ってしまった。
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2005年01月30日

ケーキ

 子供の頃、ケーキと言えばチョコ・ケーキだった。生クリームが嫌いだったのでいちごのショートなんかも苦手だった。モンブランも嫌いだった。ケーキなんて頻繁に食べるものではなかったので誕生日やクリスマスに食べるのもチョコ・ケーキだった。
 生クリームを普通に食べられるようになったのは高校生位の頃だと思う。今では生クリームは大好きだし、いちごのショートも大好きだ。今もたまにしかケーキは食べないけど去年仙台で食べたリンデンバウムというカフェのケーキはとてもおいしかった。あれはまた食べたいと思った。
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2005年01月22日

 子供の頃、飴を最後までなめる事が出来なかった。いつも途中でガリガリと噛み砕いてしまうのだ。ちゃんと最後までなめてみようと思ってもいつの間にか噛んでしまっているのだ。その癖は大人になっても変わってなくて、今日もいちごミルクを食べているけどやっぱりバリバリ噛みくだいている。
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2005年01月10日

ハムカツの記憶

 中学二年生の頃、クラスの同級生のお弁当のおかずが毎日ハムカツだった事を思い出した。最初は別に何とも思わなかったけど、一週間続けてハムカツを食べているところを見るとさすがに興味深くなってしまった。
 彼がただ単にハムカツが大好きでお母さんに頼んで毎日ハムカツにしてもらっていたのかも知れないし、彼のお母さんが面倒くさがり屋さんで毎日ハムカツにしていたのかも知れない。
 まわりの友達もみんな不思議に思っていたが誰一人、直接彼に尋ねる事はしなかった。今思えば、僕だったら毎日メンチカツでもよかっただろうなあと思うから、そう考えるとあの頃の彼の気持ちもわかるような気もするのだ。
 ちなみに僕は毎日パン代をもらっていた。でもパン一個とかで我慢して毎日少しずつお金を貯めてはレコードをこっそり買っていた。
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2005年01月04日

ロリポップ

 中学一年生の時、洋楽に目覚めた僕はラジカセでエアチェックを始めていた。そうして好きな曲を集めたカセット・テープがたくさん出来た。その頃はレコードなんて月に一枚くらいしか買えないから、FMラジオは貴重な音源だったのである。
 たまたま録音しておいたテープにコーデッツという女性コーラス・グループの「ロリポップ」という曲が入っていた。「ロリポップ ロリポップ ロリ ロリ ロリ ♪ ロリポップ ロリポップ ロリ ロリ ロリ ♪ ロリポップ ロリポップ ロリ ロリ ロリ ロリポップ ポン ♪」というコーラスがとても楽しくて大好きになった。
 最後の「ポン」っていう音は口の中のほっぺの裏側を指で弾いて音を出すのが楽しかった。このフレーズはしっかりと頭の中にインプットされていて、今でも無意識に口ずさんでいる事があったりする。

 最近、お笑いコンビ「レギュラー」のネタである「あるある探検隊」の「はい はい はい はい はい!」というのがしっかりと頭にインプットされてしまって事あるごとに口ずさんでしまうのだが、そのあとで「ロリポップ」の事もついつい思い出してしまうのであった。はあ。
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2005年01月03日

お雑煮

 お正月と言えば「お雑煮」である。僕は福岡なので実家の「お雑煮」はもちろんすまし汁であった。いろんな具が入っていて子供の頃の僕はあまり好きではなかった。
 おせち料理もそうだけど、お正月に食べるものは僕にとっては魅力的ではなかったのだ。当然「お雑煮」にもお餅を入れるのだが、僕はお餅も苦手なのでなるべくなら食べたくなかったのだが、せっかく母が作ったのだからと一個くらいは入れてもらって食べていた。
 大晦日の夜、一日中台所に立って「紅白歌合戦」なんかも見ないでお正月の用意をしていた母の姿を思い浮かべると、もっとおいしそうに食べてあげればよかったなあとつくずく思ってしまう。
 いつかまた、母の「お雑煮」を食べる機会があったら残さずにいっぱい食べようと思う。
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2005年01月02日

きなこ餅

 お正月と言えばやはりお餅だと思うが子供の頃はあんまりお餅が好きではなかった。今でもそんなに好きではないからお正月でもほとんど食べることはない。
 子供の頃唯一好きだったのは「きなこ餅」である。これだけは好きで食べた。食べると言っても一回に二個とかそんなもんだけどね。これはもう黄粉をたっぷりまぶして食べた。多分お餅を食べることよりも黄粉を食べることの方が重要だったに違いない。

 一人暮らしだと面倒くさくてお餅なんか食べる気がしないけど、来年のお正月は彼女と二人で炬燵に入ってテレビでも見ながら「きなこ餅」を食べてもいいなあとふと思った。
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2005年01月01日

栗きんとん

 お正月と言えばおせち料理であるが子供の頃の僕にとってはあまり魅力的なものではなかった。何日かこれを食べ続けるのかと思うといつもがっかりしていた。お餅もいつも少ししか食べなかった。それでも普段は食べられないものを食べられるのでその点はよかったと思う。なかでも好きだったのは「栗きんとん」である。これはもう大好きだった。出来ることなら年中食べたいと思ったくらいだ。家を出てから「栗きんとん」はさらに遠ざかった。何だか久しぶりに食べたくなってしまった。
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2004年12月18日

プール

 高校生の頃、とにかく水泳の授業が嫌いだった。何とか理由をつけて見学していた。三年生の時、十月だったと思うが体育教官室に呼ばれた。このままだと成績の評価がつけられないから泳いで来いと言われた。仕方なく僕は藻の浮いたプールで泳いだ。寒かった。
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2004年12月01日

受験勉強のおとも

 中学三年生の頃、受験勉強の夜食はいつも、「うまかっちゃん」というインスタントラーメンだった。とにかく大好きだった。
 インスタントだからいわゆるとんこつラーメンのあの味とは全然違うものだけど、それでも大好きでよく食べていた。
 もやしと卵を入れるのが好きだった。あとはちょっと醤油をたらして味を調整したりした事もあった。
 九州限定だと思っていたんだけど、東京に出て来た時、ちゃんと売っていたのでうれしかった。最近、食べていないので久しぶりに食べたくなった。

うまかっちゃん
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2004年11月08日

ビスコ

 子供の頃、ビスコが好きでよく母に買ってもらった。そのまま食べるのも好きだったけど、ビスケットの片側をはがして中のクリームを歯で削り取るように食べたりするのも楽しくてよくやった。
 今日、買い物をしている時、ふとビスコの赤い箱が目にとまって久しぶりに買ってみた。まだ食べてないけど、食べたらきっと懐かしい味がするんだろうなあ。

ビスコ
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2004年11月05日

強力わかもと

 子供の頃、家に、「強力わかもと」がよく置いてあった。僕はそれをまるでお菓子を食べるみたいに一回に二十個とか手に取ってぼりぼり噛んで食べていた。とても香ばしくて大好きだった。
 今、考えると無茶な事をしていたのかなあとも思うけど、当時は本当にぼりぼり食べていた。久しぶりに思い出して、また食べたくなってしまった。薬局に行って買ってこようかな。

わかもと
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2004年11月04日

ミロ

 子供の頃、ココアみたいな味の麦芽飲料、「ミロ」をよく飲んでいたのを思い出した。ココアよりも香ばしくて粉をそのまま食べたりもしていた。最近はあまり見かけないけど、この間、自販機に、「ミロ」缶があって何だか懐かしくなった。確かあの頃は、「強い子のミロ」なんていうコピーでCMとかやっていたはずだけど、また飲んでみたら強い子になれるかな。ちょっと飲んでみようかな。
posted by 慈音 at 20:07| Comment(3) | TrackBack(0) | 記憶の淵 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする