2004年02月08日

三月のライオン

 不思議な映画である。ある兄妹の愛の形を描いたもので、ストーリーらしきものもなくただ淡々と時が流れてゆく。妹は兄を愛している。ある時、兄が記憶を失ってしまうのだが、妹は自分を兄の恋人だと嘘を言って、兄を病院から連れ出す。取り壊す予定の団地の一室で二人で新しい生活を始める。そこからはサイレント・ムービーを見ているような錯覚に陥る。起承転結がなくて、見る人によってはすごく退屈な映画になるのだろう。僕も初めて見た時はそう思った。でも、何だか気になるのだ。それでまた見てしまう。自分がどこに惹かれるのかよくわからないけれど、何回も繰り返し見てしまうのだ。映像の中で僕がイメージするのは廃墟である。いつ壊れてもおかしくない風景は兄妹の禁断の愛の行く末を暗示しているのだと思う。不思議な映画である。でも大好きだ。
posted by 慈音 at 23:51| Comment(0) | TrackBack(1) | cinema drive | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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