2005年01月26日

愛と美について / 太宰治(竹村書房)

 太宰の昭和14年に発表された短編集である。僕はこの本の復刻版を図書館で読んだ。現在はこの中の五作はいずれも新潮文庫の「新樹の言葉」に収録してある。 この中の「秋風記」が好きだ。今日、読み返してみたけど、今日の僕はどうしようもないくらい切なくて、言葉のひとつひとつが胸に突き刺さってきてたまらなくなった。 
 本というのは読む時を間違えると、とことん僕を落ち込ませる力を孕んでいるが、今日もこの「秋風記」を読んだのは明らかに間違いだった。もう切なさの洪水に飲み込まれて大変なのだ。
 でもこんな時は一人でじっとしているしかないので、部屋で一人、心が落ち着くのを待っている。今日の僕はただの肉の塊です。
posted by 慈音 at 21:25| Comment(4) | TrackBack(0) | 慈音書房 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いつも密かに読ませて頂いております。
はじめまして、こんにちは。

肉の塊...そんな日がありますね。
そんな日ばかりのような気もする私ですが。
本もそうですけど、歌も聴く時を間違えると大変な事になりますね。まるで歌の世界と一体になるかのようにブクブクと溺れる感じです。

自分の精神状態を探るには、手に取った本や聴き入る歌の世界を覗いてみると一目瞭然というか、何を求めているかがハッキリしますね。
Posted by さとちん at 2005年01月27日 00:43
さとちんさん、こんばんは。
ここ何日かは何を読んでも駄目だったような気がします。音楽もあまり聴く気になれなかったし、でも先ほど目が覚めて、ふと音楽を聴いたらすごく心にしみて、やっぱり音楽っていいなあって思いました。
Posted by 慈音 at 2005年01月29日 04:52
慈音さん はじめまして
私も太宰治さんの『新樹の言葉』が大好きです。
ちょっと前にこちらのページを発見し、すこしお邪魔したりしていました。
太宰の本は高校生のときに人間失格を読んだ時はなんて暗いんだろうという
感想しか持たなかったけれど、おとなになって中古本屋さんでこの小説を見つけて
思いっきり中の世界へ引きずり込まれました

>本というのは読む時を間違えると、とことん僕を落ち込ませる力を孕んでいるが、
>もう切なさの洪水に飲み込まれて大変なのだ。

(引用ごめんなさい)
まさに私も同じように思いました
人疲れをしたときに
軽い気持ちでお風呂の中でページをめくり始めて
気がついたら泣いていました
 
慈音さんは「秋風記」がお好きなんですね
私は「魔笛と葉桜」が一番好きでした
 日本語って美しいなぁと、ほんとうにしんみりしました

言葉を大切になさっている感じが伝わる、素敵なブログですね
また遊びに来ますね。私もそのうち感想を活字にできたら
『新樹の言葉』のことを記事にするかもしれません
 そうしたら、トラックバックさせてくださいね。

初めてなのに長々と失礼しました。
Posted by にょろこ at 2007年02月22日 17:37
にょろこさん、はじめまして。
太宰のお墓、割と近くにあるんです。
だから、もうどうしようもない時、
太宰に会いに行きます。
墓前に立って、ただ太宰を感じてきます。
Posted by 慈音 at 2007年02月25日 02:52
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